関東鉄道常総線 フリーきっぷで穴場スポット探訪

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3.江戸時代にタイムスリップ坂野家住宅

常総線のページで紹介されていないスポットであるが、歴史がありそうな建造物があったので、立ち寄ってみた。江戸時代に建てられた地元の惣代名主的存在の坂野家の大型住宅。

広大な大地を敷地に豪農として発展した坂野家。まず始めに目にした光景は坂野家住宅の駐車場に植樹されていた桜の木。この桜の木は荘川桜と呼ばれ岐阜県荘川村の御母衣ダム湖に咲く樹齢500年といわれる桜。昭和35年御母衣ダム建設によって水没することになった照蓮寺・光輪寺の桜を憂う地元の人々がこの桜だけは救いたいと願い、枝や根を可能な限り切り落とした無残な姿となりながらも移植作業が行われた。移植の翌年桜は奇跡的に根付き生長した。

坂野家住宅の表示板から広大な庭園が広がり表門までの道が続く。

3000坪の広大な敷地として正面南に表門と塀を回している。この表門は本来武家屋敷に設けられるもので、当時の坂野家の格式の高さが窺える。座敷部の玄関は幕府派遣の役人専用とされ家人の使用は禁じられていた。

国の重要文化財指定されている坂野家住宅。

坂野家はこの地に住んでから500年と言われ、この地方の代表的な存在であった。1830年には二宮金次郎が疲弊した農村を再興のため来村し、村人に農業の仕法を施した。主屋の大半は18世紀のはじめ頃に造られた。昭和43年に主屋と表門が国の重要文化財に指定された。平成15年から主屋の保存修理が行われ、坂野家が最も栄えた江戸時代後期の姿に復元された。

▼茅葺きの表門から続く土塀などが国の重要文化財に指定されている。

平成10年には主屋と表門含む構造物が坂野氏より寄贈され市の所有となった。平成13年水海道風土博物館として一般開放を始めた。

入館料 :大人300円

この日は残念ながら休館日のため主屋の中の見学ができなかった。

当時の生活ぶりがよく再現されているため、NHK大河ドラマや時代劇など数々の映画やドラマのロケ地としても使われている。

坂野家住宅へのアクセス:最寄り駅は常総線三妻駅。3km近い距離があるので徒歩だと結構時間がかかる。

駅は当然無人駅だ。

線路は雑草が生えローカル線の雰囲気がいっぱい。

4.食のテーマパーク道の駅常総でメロンを堪能

近郊農業が盛んだと言われている常総市。米やキュウリなどの野菜、メロンや梨などの果物、茨城名産のさつまいもなど、都市の消費者向けに農作物を生産している。とりわけメロンは生産量日本一といわれ、2023年に開業した道の駅常総はメロンやメロンを使用したスイーツやメロンパンが人気だ。

2023年4月開業の道の駅常総。

道の駅常総は圏央道の常総ICから国道294号線に入ってすぐなので車で行くには便利。常総線だと三妻駅と南石下駅間にあり、線路は国道294号線と平行に敷かれており、のどかな風景が広がる田園地帯を単線が真っ直ぐに伸びている。

常総線三妻駅方面。左側に国道294号線が並行して通っている。

▼道の駅常総の屋外直売所で、メロンが安い価格で販売されている。

大きくカットされたメロンの試食ができる。

早速ひとつ試食させてもらう。甘くて瑞々しい。小さい方のメロンを買った。

店外の農作物の直売所では茨城県産のサツマイモを使ったスイーツのおやきが販売されている。

平日だというのに店内は多くの客で活気がある。直売所には農産物だけではなく鮮魚や加工品もどっさり。ベーカリーで売られているメロンパンは大人気。

茨城県の地酒もズラリと並ぶ。純米酒を買いました。

カニや海老、金目鯛の出汁で作った味噌汁の素が全て試飲ができる。

建物2階にある常総いなほ食堂は常陸牛、つくば鶏など茨城のブランド肉を使った定食や丼、海鮮丼や名産品のそばなど品数もボリュームタップリで豊富なメニューが揃っている。

常総線沿線を旅するならこのお得きっぷ

1.常総線が1日乗降り自由のきっぷ

常総線沿線を旅するのにお得なフリーきっぷを調べてみた。以前常総線・真岡鐵道線共通一日自由きっぷというフリーきっぷを紹介したが、このきっぷは真岡鐵道も乗れて2,300円というフリーきっぷだ。真岡鐵道を乗らないのなら常総線1日フリーきっぷという常総線内が1日乗降り自由のきっぷがある。

有効期間:1日

値段:大人2,000円 小人1,000円

利用日:土日祝日・年末年始・茨城県民の日

発売箇所:常総線券売機設置駅(取手駅~水海道駅間の各駅、石下駅、下妻駅、下館駅南口)

常総線の取手駅−下館駅間の運賃は1,540円。この区間を往復乗車するならフリーきっぷ利用で1,080円お得だ。だが常総線の一区間は150円か160円だから短い区間の乗降りは13回以上しなければ損だ。常総線沿線上の名所や見どころはそんなに多くはなく、しかもスポットと言われているところは駅から離れていて歩いて回ると時間がかかる。

今回紹介したスポット巡りを取手駅→水海道駅→三妻駅→石下駅と乗降りすると1,240円。帰りの石下駅→取手駅間が1,050円で合計2,290円で290円安いが紹介したコース巡りを全てするとかなり歩くことになる。歩いて散策するのが好きな方は是非チャレンジしてみてください。

2.つくばエクスプレスとのコラボきっぷ

有効期間:2日

値段

秋葉原•御徒町

〜石下2,590円

〜下妻2,790円

〜下館3,090円

北千住

〜石下2,420円

〜下妻2,620円

〜下館2,920円

有効区間

つくばエクスプレス線内の発売駅(秋葉原駅・御徒町駅・北千住駅)〜守谷及び関東鉄道常総線の守谷〜石下・下妻・下館間1往復有効

発売箇所

「つくばエクスプレス線」秋葉原駅・新御徒町駅・北千住駅の自動券売機(発売時間:初電〜18:00)および案内カウンター

都内から訪れる方にはつくばエクスプレス線の駅から利用できる「TX&常総ライン往復きっぷ」がおすすめ。つくばエクスプレス線、秋葉原・御徒町・北千住⇔守谷間、常総線、守谷⇔石下・下妻・下館間が1往復利用可能な便利な往復割引乗車券が発売されている。

秋葉原駅−守谷駅間は片道840円。守谷駅−下館駅間は片道1,310円。この区間を往復すれば4,300円なので1,210円お得だ。ただしこのきっぷは途中下車した場合きっぷは無効になってしまうので、複数の駅で降りての沿線巡りができないので注意が必要だ。戦国ロマンコースの石下駅に訪れる場合、秋葉原駅からの往復利用なら3,200円で610円お得だ。

常総線沿線には、他にも探せばまだたくさんの穴場スポットがありそうです。穴場スポット発見に小さな旅に出かけましょう。

▼三妻駅ー南石下駅間の踏切で動画を撮影したのでご覧ください。

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