武家屋敷を観覧してみる。明治時代に再建された、仙北市指定史跡の河原田家。観覧料は500円。
▼河原田家。現在の家屋は明治24年に建てられ、四室で構成された主屋は角館武家住宅の典型的な造りとなっている。

河原田家は、芦名氏の会津時代からの譜代の家柄で、後に佐竹北家に仕えました。屋敷は江戸時代の武家屋敷建築様式をそのまま受け継いでおり、表座敷にはこの地方の書院造りの様式が残されています。屋敷内にはシダレザクラ、モミ、カツラ、マツ、イチョウなどの大きな樹木が植えられ、地表を覆う苔を水流に見立てると、庭全体が山水画として楽しめるように造られています。(角館ホームページより)

入り口はここからであるが、ここは脇玄関と言って家族や河原田家と同等の客人が出入りする時に使用された玄関である。

脇玄関の中に入ると受付がある。

ここが正玄関で、冠婚葬祭時や河原田家より上位の身分の者が出入りする時のみ使用されていた。

屋敷の中の間取りや屋敷の構造を、説明してくれる係の方がいる。

玄関の戸と上がり框の間に広いスペースを取っているが、寒い空気を部屋に入れないよう工夫をこらした造りにしている。


この部屋は台所になっていて当時は囲炉裏であった。中央の写真の下の畳を開けると囲炉裏が現れる。

右の部屋は主人の部屋であるオカミ。

オカミの隣りにあるのは、ナカノマと呼ばれ主人より身分の高い客人を迎える部屋だ。二曲屏風修復「山水図」平福百穂作、三森山静の襖絵「鯉図」のある部屋に招かれる。


障子の上の中心に付いている装飾は、釘の頭を隠すために付ける金属製の装飾具で、釘隠しと呼ばれる。

明治時代に製作されたひな人形。この部屋はザシキで身分の高い方を迎える部屋だ。
ひな人形で見えないが襖絵は修復「松図」三森山静作。
廊下の右奥は窓がないナンド。


2階に上がる急階段。

武家屋敷の庭には樹木各種が植えられている。この巨木ユリノキは、盛岡農林学校の同級生である宮沢賢治から結婚祝いとして譲り受けた木だ。
文庫蔵。黒漆喰扉とナマコ壁。

重要な資料や、美術品、金品など貴重品を保管しておくため、火事などに耐えられるよう頑丈に造られた蔵。
文庫蔵には、2階の部屋と渡り廊下でつながっている内蔵形式。積雪時に外に出なくても自由に出入りできる特徴がある。

屋敷に併設されている展示室。
河原田家の歴史資料や美術品や工芸品、武具など重要文化財が並ぶ。


今にも立ち上がりそうな甲冑。
